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敦賀原発近くに北朝鮮籍と思われる潜水艦が発見される
日本の混乱が始まる・・・
今日の読書記録「宣戦布告 (上)」
著者:麻生 幾
出版:講談社
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個人的評価
【総合】 | ★★★☆☆ |
【ストーリー】 | ★★★☆☆ |
【感動】 | ★☆☆☆☆ |
【エキサイティング】 | ★★☆☆☆ |
【リアリティ】 | ★★★★☆ |
【啓発要素】 | ★★☆☆☆ |
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ストーリー
敦賀半島の海岸に巨大な物体が海岸に存在するのをカップルが見つける
警察が捜査を開始するとそれが潜水艦であり、なんとRPGと含む重火器そして原発に関連する資料が残されており、そして北朝鮮の潜水艦である可能性が高いことが判明する
この緊急事態の発生に際し総理大臣へ伝わるのは発見から半日後という、各組織の連絡系統の不備が露呈した状況となってします
北朝鮮の偵察局の武器を所持した特殊戦闘員11名が福島県に潜入している事態に対し、福島県警の警備部長は自衛隊の出動を要請する
しかし自衛隊出動の為の法整備がなされていない為、政府は警察での対応を指示し、特殊部隊SATの出動が決定する
但し、一度福井県警から許可された射殺許可命令は政府/総理判断により取り下げられ、攻撃が出来ない出動が命じられた
感想
麻生幾さんが江陵浸透事件を参考に北朝鮮潜水艦が日本を目指したらという出来事を描いた作品です
戦争を憲法で放棄し武力攻撃に対応する法律がない日本において、攻撃を受けた際に各省庁や警察、自衛隊が混乱する様が描かれています
そして不安の中、攻撃が出来ない状態で出動を命じられた現場の隊員の姿も描かれ、上部の明確な意図がないまま動かされる様に考えられる作品です
1998年の作品発表当時は有事関連法案がなく、自衛隊が行動することが出来ない前提となっています
有事関連法案に賛否は勿論ありますが、どちらであれこういった事態に対し考え、どう行動するのかを議論をすることは大事だと思います
各組織で各立場の人物が描かれており、しかも組織体系等も詳しく現実に沿っており非常にリアリティのある小説です
架空の話としても楽しめますし、もし現実に起きたらと真剣に考えながら読める作品です
下巻で日本はどう進むのか楽しみです
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